広島電鉄宇品線 海岸通停留場
海岸通(かいがんどおり)
宇品五丁目海岸通元宇品口
所在地 広島県広島市南区宇品海岸二丁目
駅番号 U16
所属事業者 広島電鉄
所属路線 宇品線
キロ程 5.1km(紙屋町起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員 1,811人/日(2019年)
開業年月日 1935年(昭和10年)12月27日
海岸通停留場
海岸通停留場
800形電車、750形電車 相対式ホーム
800形電車、750形電車 相対式ホーム
海岸通停留場は、広島県広島市南区宇品海岸二丁目にある、広島電鉄宇品線の駅です。駅番号はU16。
当停留場の開業は1935年(昭和10年)12月のことであるが、それ以前に宇品線はすでに開業しており、当地にはかつての終点である宇品停留場が設けられていました。
1912年(大正元年)に紙屋町停留場から御幸橋停留場までの区間が開業した宇品線は、1915年(大正4年)に宇品地区まで路線が延伸されていました。当時の軌道は御幸橋の東詰すぐのところで南下し、そのまま宇品地区の西堤防沿いに進んだあと堤防の南端近くで東に折れ、海岸通りを東進して宇品桟橋(現在の広島市営桟橋)に至るという経路をとっていました。路線の終点である宇品停留場はこの桟橋前に置かれ、東には国鉄宇品線の宇品駅が立地していました。
西堤防沿いに御幸橋東詰から宇品までを結んでいた軌道は1935年(昭和10年)、東側に開通した新街路(宇品通り)上へ移設されました。この新線は御幸橋から東に進んだ皆実町で南下をはじめ、宇品通りの上を進んだあと今度は桟橋前で西に折れ、海岸通りを西進して西堤防の南端近くに至るという経路をとるようになった。この移設により宇品停留場は廃止され、代わって開設されたのが当停留場です。
停留場は宇品停留場と同様桟橋前に置かれ、当時は宇品桟橋前停留場と称していました。その後1942年(昭和17年)に一度廃止されていますが、戦後の1950年(昭和25年)に復活しています。このとき海岸通停留場と改称されています。
2002年(平成14年)には広島南道路の工事に伴い、北に0.1キロメートル移設されています。なお、この移設先には1952年(昭和27年)ころに設置された広島競輪開催時のみ営業を行う臨時の競輪場入口停留場が、海岸通停留場が移設してきたのに伴って廃止されています。
宇品線はほぼすべての区間で軌道が道路上に敷かれた併用軌道であり、当停留場も道路上にホームが置かれている。ホームは低床式で2面あり、南北方向に伸びる2本の線路を挟み込むように向かい合って配置されている相対式ホームとなっています。
線路の東に広島港方面へ向かう下りホームが、西に広島駅・紙屋町方面へ向かう上りホームが位置しており、乗降客は南にある横断歩道を利用してホームに渡ります。ホームには屋根がほぼ全長にわたって取り付けられています。
広島港寄りの軌道には渡り線があり、毎年7月に広島港で開催される「広島みなと夢花火大会」の際には当停留場で折り返しを行う臨時便があり、渡り線はこの時使用されています。普段は無人の停留場であるが、花火大会の際には多数の係員が配置されています。
軌道が敷かれている宇品通りは幅員が狭小であることからかつては安全地帯が設けられていない平面停留場でしたが、同じく平面停留場だった宇品三丁目停留場で起きた交通事故を機に整備が進められ、1994年(平成6年)8月末に安全地帯の設置が完了しています。

運行系統
下りホーム 1・3・5 広島港ゆき
上りホーム 0 広電本社前ゆき 
1 紙屋町経由広島駅ゆき 
3 広電西広島ゆき 
5 比治山下経由広島駅ゆき


1915年(大正4年)4月3日 - 宇品線の御幸橋東詰 - 宇品間が開業、終点として宇品停留場が開設される。
1935年(昭和10年)12月27日 - 御幸橋東詰 - 宇品間を新線に切り替えています。宇品停留場に代わって宇品桟橋前停留場が置かれる。
1942年(昭和17年) - いったん廃止。
1950年(昭和25年)12月1日 - 海岸通停留場として復活。
2002年(平成14年)8月31日 - 国道2号線広島南道路・高速道路広島高速3号線の建設に伴い、宇品五丁目寄りに約100メートル移転。広島競輪開催時のみ営業していた競輪場入口停留場はこのとき廃止される。