広島電鉄宮島線 楽々園駅
楽々園(らくらくえん)
佐伯区役所前楽々園山陽女学園前
所在地 広島県広島市佐伯区楽々園二丁目2-5
駅番号 M30
所属事業者 広島電鉄
所属路線 宮島線
キロ程 8.2km(広電西広島起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員 3,519人/日(2019年)
開業年月日 1935年(昭和10年)12月1日
楽々園駅駅ビル
楽々園駅駅ビル
5200形電車 構内踏切があります
5200形電車 構内踏切があります
楽々園駅は、広島県広島市佐伯区楽々園二丁目2-5にある広島電鉄宮島線の駅です。駅番号はM30。
駅名は、1936年に広島電鉄の前身である広島瓦斯電軌が「電車で楽々行ける遊園地」として楽々園遊園地を開園し、その玄関駅となった事に由来します。遊園地は1971年に閉園していますが、その後実施された住居表示により「楽々園」の名は地名として残っています。
当駅が含まれる宮島線の草津駅から広電廿日市駅までの区間は広島瓦斯電軌により1924年(大正13年)に開通しています。
ただしこの時当駅は開業しておらず、付近では三筋川の右岸(己斐町起点5M16C50L≒8.4km)に隅ノ浜駅が中間駅の一つとして設置されていました。当駅が開業したのは1935年(昭和10年)のことで、同年8月に臨時の停車場「塩浜海水浴場前」が開設され、それを12月に塩浜駅と変更しています。この塩浜駅の開業と同日、隅ノ浜駅は廃止されています。当時の地名に由来する駅名「塩浜」が「楽々園」に改められたのは翌年の9月、広島瓦斯電軌が楽々園遊園地を開園させたのと同日のことです。
往時は各地の私鉄事業者が沿線に遊園地を作り旅客の誘致に努めていましたが、楽々園遊園地もその例にもれず、広島瓦斯電軌が宮島線に対する需要を掘り起こすために開設した娯楽施設でした。楽々園遊園地は昭和30年代まで広島を代表する遊園地として長きにわたり親しまれましたが、レジャーの多様化や競合施設の登場によって客足が落ち込んだ結果、1971年(昭和46年)8月末をもって閉鎖されています。駅名は1965年(昭和40年)に楽々園遊園地駅と改称されていましたが、閉園翌日の9月1日には楽々園駅へと戻されています。
当駅は2面2線の地上駅となっています。互いのホーム位置は斜めにずれています。路線の起点から見て手前にあるのが広電西広島駅方面へ向かう上りホーム、奥にあるのが広電宮島口駅方面へ向かう下りホームとなっています。両ホームは宮島口寄りにあったものが移されていて、かつてのホームは通路として利用されています。下りホームには駅ビルがあり、定期券売場があります。かつては駅舎が存在しましたが、1980年(昭和55年)2月に焼失し撤去されています。上りホームの広電西広島寄りには、かつて宮島線で運行されていた鉄道車両用に使われていた高床ホームが残されています。

1924年(大正13年)4月6日 - 宮島線の草津町駅 - 廿日市町駅間が開通、隅ノ浜駅が開業。
1935年(昭和10年)8月 - 臨時停車場が「塩浜海水浴場前」の名で開設。
12月1日 - 臨時停車場に代えて当駅が塩浜駅として開業。隅ノ浜駅廃止。
1936年(昭和11年)9月8日 - 楽々園遊園地が開園。合わせて楽々園駅に改称。
1965年(昭和40年)7月20日 - 楽々園遊園地駅に改称。
1971年(昭和46年) 8月31日 - 楽々園遊園地が閉園。
9月1日 - 楽々園駅に再度改称。
1980年(昭和55年)2月 - 駅舎が焼失。
1981年(昭和56年)1月31日 - ホームが改良される。
1986年(昭和61年)3月31日 - 楽々園駅ビル竣工。
2004年(平成16年)4月 - 定期券窓口での常備券の取扱いを終了。