広島電鉄宮島線 地御前駅
地御前(じごぜん)
JA広島病院前地御前阿品東
所在地 広島県廿日市市地御前五丁目6-23
駅番号 M36
所属事業者 広島電鉄
所属路線 宮島線
キロ程 12.4km(広電西広島起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員 1,021人/日(2019年)
開業年月日 1925年(大正14年)7月15日
地御前駅
地御前駅
5200形電車 ホームの間に踏切あり
5200形電車 ホームの間に踏切あり
地御前駅は、広島県廿日市市地御前五丁目にある広島電鉄宮島線の駅です。駅番号はM36。
地御前駅は1925年(大正14年)、宮島線が広島電鉄の前身である広島瓦斯電軌の路線として廿日市町駅から延伸してきたのに合わせて開業しています。当駅から先、宮島口方面については海岸を埋め立てて線路を敷設する予定で、工事に時間がかかることや漁業権補償の交渉が必要なことからこの時の延伸は地御前までとなっています。開業に合わせて広島瓦斯電軌は海運業に進出、駅西方に桟橋を設け、沖合に浮かぶ厳島(宮島)までの連絡船(宮島航路)を就航させました。この桟橋は当駅より1kmほど離れた場所にあったため、宮島線では当駅の先0.3 kmほどの位置(己斐町起点12.7 km。現在廿日市市立地御前小学校がある手前あたり)に地御前終点駅(仮駅)を置き、連絡船乗り換えの便宜を図っています。それでも桟橋までは0.8 kmほどの距離があり、乗り換え客は徒歩または乗合バスでの移動を要しています。駅開業のちょうど1年後、1926年(大正15年)に宮島線は地御前から桟橋のある新宮島駅まで1.1 kmの延伸を果たし、桟橋までの乗り換えの不便は解消されています。合わせて地御前終点駅は廃止されたが、付近では同じ日に地御前海岸仮停留場が開設されています(己斐町起点12.9 km)。この停留場は当地に開かれた海水浴場の利用客のために設置され、夏期のみ営業を行う臨時の停留場となっていました。地御前は広島からの海水浴客で賑わったが、停留場は1930年以降に廃止されています。
当駅は2面2線の地上駅となっています。地御前駅はホームが地面に接する地上駅です。ホームは2面あり、2本ある線路を挟み込むように置かれるが、互いのホームは斜向かいにずれて位置しています。路線の起点から見て手前にあるのが広電西広島駅方面へ向かう上りホーム、奥にあるのが広電宮島口駅方面へ向かう下りホームで、両ホームの間には踏切が設置されています。このようなホーム配置により、電車は両方向とも踏切を過ぎてからホームへ入線するようになっています。駅がこのような構造となったのは1987年(昭和62年)のことで、これには客が電車に乗ろうと無理に踏切をくぐってホームへ渡るのを防ぎ、安全を確保する狙いがありました。 上りホームの広電西広島寄りと下りホームの広電宮島口寄りには、かつて宮島線内で運行されていた鉄道車両用に使われた高床ホームが残されています。

1925年(大正14年)7月15日 - 宮島線が廿日市町駅から延伸し、当駅と地御前終点駅が開業。合わせて宮島までの連絡船を運航開始。
1926年(大正15年) 7月15日 - 宮島線が新宮島駅まで延伸し、地御前終点駅が廃止。代わって地御前海岸仮停留場が設置される。
10月1日 - 地御前海岸仮停留場が廃止。
1927年(昭和2年)7月15日 - 地御前海岸仮停留場が2度目の開業認可を受ける。
1930年以降 - 地御前海岸仮停留場が再び廃止。
1987年(昭和62年)4月15日 - ホームを移設。